母の所へ 4月18日

ホテルで朝食を済ませ○○○○園に。

私は福岡に行くと「あつ賀」でランチするのをとても楽しみにしているのですが、あつ賀は日曜はランチをやっていません。
だから行くならこの日なのですが、あつ賀にランチをしに行くと往復で2時間弱はかかるし、今回は帰りの飛行機をいつもより早くしたので行けば母との時間が短くなると思い、今回はあつ賀のランチは断念。
それで途中のコンビで母の好物の半熟ゆで卵と自分の昼食を購入。


母はほんとうに様変わりしていました。
母の言葉は今までは2日目になると慣れでほとんど聞き取れれるようになっていたのですが、今回は何度も問い返し、推測を交えても意味が通じるのは20言のうちにやっと1言あるかなしか。舌先を口蓋につけるように話しているので何を言っているのかほとんど聞き取れません。
大好物の半熟ゆで卵の黄身を細かく砕いて口に入れてましたが、半分も食べず首を横に。
表情がなく瞬きが間遠。
記憶もだいぶ消えているような。
余りの覚束なさに、「私はだれかわかる?」と問うと、「長女」。今までそんないいかたしたことはなかったのに。〇子と名前で返したのに。
下の妹の名前もでてこないらしく、ほかの人(子供たち)にも(見舞)に来てほしいというような言い方をします。
上の妹のことははっきり名前で呼びました。父の弟の所へ6歳の時に養女にだし、いろいろあって現在は猫5匹と一人暮らしをしている上の妹のことが心に重くかかっているからなのかと思いました。

この日はマッサージの施療を受ける日(週3回、1回30分)でした。
治療院の先生は施療しながらいつも必ず「アイウエオ…は?」「アカサタナ・・・は?」「春の七草は?」「いろはにほへと・・・は?」と同じ質問をなさいます。
今までだったら母はいつも同じことを聞くなと言わんばかり質問が終わらないうちにすらすら答えていたのですが、この日は半分も答えられませんでした。

昼食は食堂のテーブルで母の横に座って食べました。
母の食事は軟食。すべてにとろみをつけて、噛まなくてもいいようにしてあります。食事は不思議なことに手伝いなしで一人で食べることができました。

会話ができないので母はうつらうつらし、私はマフラー編み。静かな時が流れていきました。
時々母の手を握ると案外強い力で握り返してそのままじっとしていました。
帰る時間が近づいたのでそういうと今までのように「今度はいつ来る?」とは尋ねずうっすらと涙ぐみました。
なるべく間をおかずに来るようにするね、〇〇子や〇子にも来るよういうねといいつつ母の視線を振り切って帰ってきました。